宅配ボックスの罠

ネットでよく買い物する自分にとっては、宅配ボックスが備え付けられているのがとても有り難い。不在時には僕の代わりに荷物を受け取ってくれて、部屋番号を入力するだけで荷物が取り出せる仕組みだ。

 

この部屋に付いている電球は特殊な型でなかなか売っていない。仕方なしにいつものようにネットで電球を注文したのであった。

そろそろ届く頃か…と郵便ポストを覗くと佐川急便の不在票が入っていた。「宅配ボックスの1番に届けたで!」と書いてある。

 

しかし、宅配ボックスには荷物が届いていない…?!荷物が届くと部屋番号がディスプレイに表示されるようになっているのだけど、自分の部屋番号は表示されていないのだ。代わりにいくつか部屋番号が表示されていたので、別の部屋番号に間違って届けてしまったのだろうと思った。当然、自分の部屋宛の荷物以外は開けることができない。

部屋番号と4桁の暗証番号の組み合わせが必要なのだ。

 

「困ったぞ…」これは予想外だ。

普段便利に使っている宅配ボックスなのだけど、こんな罠があるとは。そりゃ当然、人間だからミスは仕方ない。

 

ふといろいろなことが頭をよぎった。もし、間違えた部屋番号の人が荷物を取り出してしまったらどうなるのだろう。善人であれば、荷物が間違っていたことを申告して無事に返ってくるだろう。悪人であれば、そのままネコババしてしまうかもしれない。

 

幸い荷物の中身が電球であったので、別に盗られたり、紛失したところでさほど痛手ではない。とりあえず、佐川急便に電話をかけてみることにした。

 

朝イチで営業所に電話すると可愛らしい声の女性につながった。荷物番号を伝えると、宅配ボックスに配達済みですという返答が返ってくる。それは分かっているのだけど、宅配ボックスに荷物がないことを伝えると、ドライバーに連絡を取って確認してみますという返事が返ってきた。

 

なかなか連絡が返ってこず、しびれ切らしてボルダリングジムに向かう。ふと気づくと昼に携帯電話からの着信が入っていた。おそらくドライバーからの電話だろう…ジムをあとにして夕方に折り返しの電話をかけてみる…が繋がらない。

配達中で忙しいのだろうと、数時間後に再度かけ直す…が繋がらない。

 

翌日、宅配ボックスを覗いてみると預けられている荷物が0になっている!恐れていた事態だ…誰か荷物を取り出してしまったのだろう。

昼になったところで再度ドライバーに電話をかけてみることにした…なんと電源が切られている。さすがにちょっとイラついたので、営業所に電話かけてドライバーと連絡が取れないことを伝える。

数時間後、折り返しの電話がかかってきた。どうやらドライバーはお休み中で連絡が取れないらしく、明日また連絡するとのこと…電球が切れた暗い部屋を我慢すればいいだけさ…。

 

何か自分で出来ることがないか調べると、宅配ボックスの会社に連絡して遠隔で開けてもらう方法もあるらしい。しかし、預けられている荷物はないようだし、どの部屋番号に届けられたかも分からない。ましてや宅配ボックス1番に荷物は届けられたかもあやしくなってきた。

 

次の日にドライバーから連絡がきた。「今お宅の宅配ボックスの前にいます!」というと、部屋番号確認し、宅配ボックスの会社に問い合わせるらしい。

数分後、すぐに電話が返ってきた。「ボックス1の中に荷物ありました!」とのこと。

どうやら荷物が小さく、センサーが反応せず預けたことになっていなかったということらしい。それだったら何かエラーが出そうなものだが…ちょっと腑に落ちない。

なんとなく自分が悪いような気持ちになったのだけど、こちらではどうしようもないわけで…。

 

とにかく無事に荷物を受け取ることができた。宅配ボックスには大事な荷物は入れない方がいいのかもしれない、と思わされた出来事であった…。